保育園から電話が来た。「お子さん、熱が出ています。お迎えをお願いします」

その瞬間、頭に浮かぶのは、今日の会議、締切、客先との約束、人が足りない職場。

「今日はちょっと抜けられない」

そういう日はある。仕事をしていれば、どうしても外せない予定だってある。

でも、その次の言葉が毎回、**「妻に連絡しよう」**になってないか。

「俺は仕事がある」は、妻も同じだ

子どもが熱を出して、急に休まなきゃいけない。これはパパにとっても困る。

職場に迷惑をかけるかもしれない。予定をずらさなきゃいけない。同僚に仕事を渡すことになる。

だから「簡単に休めと言われても無理だよ」と思う気持ちは分かる。

でも、ちょっと待て。妻にも仕事がある。

妻にも会議がある。締切がある。同僚がいる。休めば誰かにしわ寄せがいくかもしれない。

パパだけが「仕事をする人」で、妻が「育児をする人」ではない。二人とも仕事をしているなら、子どもの発熱は、二人の予定を崩す出来事だ。

それでも、毎回妻が休む家庭はある

もちろん、「絶対に交代で休め」という話でもない。仕事の状況は家庭ごとに違う。

パパの仕事が現場で急には抜けられないこともあるし、妻の方が在宅勤務しやすい家庭もある。反対に、パパの方が時間を調整しやすい家庭もある。収入や雇用形態への影響だって違う。

だから、休む回数を50対50にすれば公平とも限らない。

大事なのはそこじゃない。

問題は「最初から妻が休む前提」になっていること

例えば保育園から連絡が来る。まず妻のスマホが鳴る。妻がパパに「今日迎えに行ける?」と連絡する。

パパが予定を確認して「今日は無理そう」と返し、妻が職場へ頭を下げる。

この流れが毎回なら、実際に休む人だけじゃなく、誰が休めるかを調整する仕事まで妻が持っている。

パパからすると「無理な日は無理って言ってるだけ」かもしれない。

でも妻からすると、**「今回も、まず私が何とかするところから始まる」**になる。

ここにすれ違いがある。

「どっちが休む?」を妻から始めるな

子どもが熱を出す日は選べない。昨日まで元気だったのに、朝から体調が悪そうなこともある。登園したあとに呼び出されることもあるし、翌日も予定通りに戻れるとは限らない。

だからこそ、毎回その場でゼロから「どうする?」を始めるとしんどい。

必要なのは、子どもの体調が崩れる前に、二人で基本ルールを作っておくこと。

公平って、同じ回数休むことじゃない

パパが3回休んで、妻も3回休む。それだけが公平じゃない。

例えば、今週は妻に重要な予定が多いからパパが優先して動く。翌週はパパが繁忙期だから妻が多めに対応する。午前だけパパが休んで午後から妻と交代する。一人が迎えに行き、もう一人が翌日休む。

家庭によって形はいろいろある。

大事なのは、「妻が休めないなら、次にパパを検討する」ではなく、最初から二人とも候補に入っていること。

これだけでも違う。

保育園から誰に電話が来るかも確認しておけ

発熱時の対応は、「電話が来てから考える」だけではない。

そもそも、保育園の緊急連絡先がどうなっているか把握しているか。

第一連絡先は妻、第二連絡先がパパ。でもパパ自身は、それを知らない。そんな家庭もある。

どちらかだけに連絡が集中する仕組みになっているなら、夫婦で一度確認してみてもいい。園のルール上変更できるなら、家庭に合う順番を考える。

少なくとも、**「なぜ毎回妻に電話が来るのか」**くらいは二人とも知っておこう。

「俺は無理」を言う前に、まず自分の予定を確認する

呼び出しが来たとき、反射的に「今日は無理」と言う前に、一度見る。

本当に一日休むしかないのか。会議をずらせないか。午後からなら動けないか。誰かに代わってもらえないか。在宅へ切り替えられないか。

もちろん、それでも無理な日はある。それなら「今日はどうしても無理だからお願いしたい」でいい。

でも、無理かどうかを確認する前に妻へ渡すのと、確認したうえで相談するのは全然違う。

パパになるお前らへ

子どもが熱を出す。仕事に穴を開ける。正直、困る。パパも困るし、妻も困る。

だからこそ、「どっちが休む?」を毎回妻一人の問題から始めるな。

公平って、毎回半分ずつ休むことじゃない。二人とも最初から当事者として予定表を見ることだ。

今日はお前が無理かもしれない。次は妻が無理かもしれない。そのたびに、家族として一番回る方法を決めればいい。

もし子どもが体調悪そうなら、何する?

子どもが元気で、夫婦で話せる今のうちに、「明日、熱が出たらどうする?」を5分だけ決めておこう。

  1. 朝から体調が悪そうなら、誰が登園判断をするか
  2. 保育園から呼び出しが来たら、まずどちらが動けそうか
  3. 今週、それぞれ外せない仕事や予定はいつか
  4. 一日休めないなら、午前・午後で交代できるか
  5. 二人とも難しい日の頼れる先はあるか
  6. 保育園の第一・第二緊急連絡先は誰になっているか

完璧な予定表を作る必要はない。まず、**「子どもが熱を出したら妻が休む」**という無意識の前提だけなくしておけ。

熱が出てから初めて相談するんじゃない。「ちょっと怪しいな」の時点で、二人とも予定表を見ろ。

明日、本当に電話が来たとき。妻から「どうする?」と聞かれる前に、お前から「今日は俺、ここまでなら動ける」と言えるようにしておこう。